2016年生誕300年記念若冲展

先週待ちに待った若冲展に行ってきた。
朝8:30には東京都美術館前には到着したのにもかかわらず、ものすごい長蛇の列!
それでもゆっくりながら会場に入ることができた。
去年の鳥獣戯画より楽勝だったような…
まずB1の目玉は今年発見された鳳凰と白孔雀、
照明が暗めなのとそこに人が集中しているので
あまり良く鑑賞できなかったのが惜しい。
そこでまずは1Fの動植綵絵30副へ。
その展示の仕方に驚きと感動です。
丸くアールのついた壁にぐるりと一周動植物、真中に釈迦三尊が
重々しく正面に掲げられ、若冲の仏教に対する想いの深さが
感じられるセンスの良さと物語を想像させるような
大胆な展示が新しい。

鶏のトサカや牡丹の雄しべなど、リアリティを超えた
ブツブツをちまちまと描く若冲、多分この形状が
好きなんだと思うな、彼は。
なんか梱包材のプチプチをつぶすようなあの感覚!
その細密画がやたら注目の的だけど
私はそっちより描かれる動物や虫や植物の
姿や表情に、病葉(わくらば)と読む
枯れたり穴の空いた葉に。
そんなところにも注がれる彼の生き物に対する
崇高な愛がそれらに宿っているようで
いつも見入ってしまう。
特に海の中の群魚図や貝、蓮と鮎?、あらゆる虫が
集まってる糸瓜とか、虎が好き!

また、西福寺の仙人掌と鶏の襖絵
表より裏側を観たかったなぁ
似たようなお軸が裏面に展示してあったけど。

そして2階はプライスさんのコレクション等
こんな風に分けて展示されてわかったのは
私はプライスさんのコレクションが好き
なんだなということ。

若冲に限らず、いいなぁ!と思うのは
大体プライスさん所有の作品なのだ。
盧雪の虎襖絵が好きなのも一緒。
やけに趣味が合うんですね…
さあ、次は展示替えが行われる後期に
また観に行きましょうか。

ジストニア?眼瞼痙攣?顔面痙攣?

四十九日のコスモス

ずっと自分は病気なんかしないし、ずっと健康だとばかり思ってた。
だから去年の誕生日くらいから感じていた顔面のこわばりもてっきり老化のせいだと思っていた。
腰痛などで時々通っていた整骨院の先生に相談すると、それは自律神経失調症からくるんだと言われ、週に1〜2回は高度整体を受けに通った。かれこれ半年は通っただろうか。
整体で身体が軽くなり眼もぱっちり開いて、一週間は保っていられた。ところが。。。
家に帰ると引きつりが強くなり、会社ではそれが起こらなかったのが、4月1日、島のメンバー全員が異動して新しい人々に変わったこと、その他もろもろの雑事に追われたこと、私にとってかなりのストレスだったのだろう、家にいるのと同じくらいに常に顔が引きつり固まってしまったのだ。
無理を言って、その夜温熱療法というのをやってもらうと、不思議とすっきり治ったのだが、1〜2週間のスパンで効力が無くなり、それが徐々に短くなっていく。ひと月経った頃には異様な眩しさと眼のしょぼつきで外に出るのが恐ろしく疲れる日々だった。

今度は金太郎

デング熱ならぬ骨董熱がまた始まってしまい、ついヤフオクでポチっとやってしまうこのごろ。
値段と自分の趣味とが合致するようなタイミングはなかなかない昨今なのだが、これは一目ぼれしちゃいました。
金太郎の子供茶碗。手描きではないにしても顔の表情やら色使いなど、細かくそれらしくありツボですね〜しかも大好きアイテムの鯉まで。そもそも、どうして金太郎に鯉なんだろう?
よく熊と相撲をとったりというのもあるけど・・・
調べたところ、、、「鯉に金太郎」は「鯉金(こいきん)」と呼ばれ江戸時代より男の子の立身出世、逞しく健康にとの願 いを込めて描かれてきた伝統的な図柄です。鯉は天に昇って龍に変化するといわれており、端午節句の鯉のぼりも元をたどると絵のぼりの「鯉の滝のぼり」の図柄を元に江戸庶民によって考え 出されたものとされているのだそうです。

そしてもうひとつはふた付茶碗、古伊万里染付丸紋人物捻り図
時代:天保
状態:無傷完品
寸法:径約11.5cm 高さ約7.0cm
ふた付茶碗は数や年代にこだわらず、柄がいいものを集めています。
これで、お客さまの時に炊き込みご飯や小どんぶり物にしたりして
お出しするのが今から楽しみ!


どちらもライバルは無しでスタート価格で落札できました!

お母さん2014

昨日好天にめぐまれ、友人の社中のお茶会へ行ってまいりました。高田馬場にある茶道会館は裏千家のホームグランドとでも申しましょうか、毎年正月の初釜で総理や都知事が招かれてというニュースをごらんになった方もあるかと。

今回は長女を連れてのお茶会超初心者ツアー、過去にお裏さんで修行したこともある私だけど今は完全アウェイ状態、にじり口では「あの入り口は狭くてさー身体入りづらいよね〜」などと言ってた自分が頭をゴッチ〜ン、最後の席ではナゾの御所篭色紙点前などという茶席で、??
イケメン袴男子のはんとうさんが小さなひょうたんを持ってくる、「お三人さまで・・・ムニョムニョ」えっ??今なんて?本来ならば、最初にお菓子が運ばれてくるはずである。しかし、ひょうたんにワインのコルクみたいな蓋がしてあるだけの小さなつぼ。隣の長女は小声で「お三人様でお飲みくださいって言ったよ」私「マジかよ??」さあ、困った、こんな作法見たこともやったこともない。茶会初体験の長女は朝から懸案の濃茶の飲みまわしが遂に来た!こんな小さな飲み口じゃ避けようがないではないか!と絶望感に見舞われたとあとで言っていた。
直径1センチあまりの口径では一人目の人が飲む際にもはやラッパ飲みである。私もそんな光景が思わず目に浮かんでしまった。いくら懐紙で飲み口を拭くとはいえ・・・あまりにも過激すぎて・・・��(*゚ェ゚*)
そんな想像をめぐらしていたら、お正客は懐紙を出し、ひょうたんの蓋をあけて振りだすとこんぺいとうがでてきた!
あぁそうか、そうだった、ひょうたん状の小瓶にこんぺいとうが入っていたことあったわと思い出して、ほっと胸をなでおろしたのである。


さわやかな五月の陽気なのにやたら汗をかきまくったお茶会であったが白雲木という花の美しさに感動し、帰りの道すがら見かけたお宅の納屋みたいなドアに感動した母娘高田馬場行脚でした。

猫と桜とお花見

もはや中目黒の桜は観光地と化し、激混みのため地元民は近寄れなくなってしまった昨今。
土日くらいしか街を歩く時間もなく、朝の出勤時間に川沿いを歩くくらい、命短い桜ゆえ
先日の春の嵐で瞬く間に散ってしまい、また今年も最盛期の頃を見逃しました。
そんな中、なぜか実生で育った我が家の桜はワンテンポ遅く咲き始めるため

先週末には満開となり、肌寒い日ではあったけど急遽お花見しようと相成った。
おつまみはとりあえずコンビニで調達、お酒は蔵元「清龍」の伝。


ここの日本酒はどれを飲んでも、頭が痛くならないんです、二日酔いもなし!
そしてとてもリーズナブル。
桜を全体ながめられる位置でテーブルを囲んで飲んでいると、道行く人が羨ましそうに
見ていくのも、ちょっと嬉しい。
えっへん!

夕方には外猫たちも桜の木で遊び始める

なんとも絵になる光景でしょ

そんなうちの桜も昨日の春の嵐で桜吹雪となり、水貯めに足袋のような花びらが
びっしり・・・

国会前庭の池のほとりには、嵐で折れかけた八重桜が、今度はあたしの出番と
ばかりに咲き誇っておりました。

浦島太郎シリーズ

今日は気持ち的にとてもへこんでいたんですが、たったひとつのお楽しみが
今夜終了するヤフーオークションでした。
4〜5日前から、今日という日を今か今かと待ちわびていたのに
まさかの終了!ええっっーーーーな、なんで??と
諦めきれずに、出品者に問い合わせると
ヤフオクで見た客が実物を見に店舗へ来て、希望小売価格で買って行ったそうですわ。
きっと東京のアンティー着物屋さんの半額くらいなんだろうなと思う。
徳島県だし。

どうして、このおとぎ話のモチーフにこだわるか・・・
まず、海モノであること。
玉手箱やらサンゴやら、おめでたい宝尽くしでもある。

物語性があるから、着物とのいろんなコーディネートが考えられ、想像力を
かきたてられる。
手の混んだ刺繍、コレだけの手仕事の帯を現代モノで買おうとしたら
百万くらいすぐである。

ヤフオクなら、どんなに高くても3〜4万がいいとこ。
借金してでも買おうと思ってたのに。

先日出かけた盛岡の骨董屋さんで見つけた九谷焼の手描き湯のみ茶碗
これまた「亀に乗った浦島太郎」だった。

骨董ジャンボリーでは桃太郎のご飯茶碗をみつけ
絶対、私の手元に来るべきアイテムだったのに、残念でならないです。
しばらく立ち直れない。。。

大野博麥風展

もう先週の話になってしまうのですが、ようやく時間ができて
大野麥風(ばくふう)展を観てまいりました。

場所は東京駅赤煉瓦駅舎の中、「東京ステーションギャラリー」です。
リニューアルしたドーム天井や美術館内の階段周りは
往時のままの赤煉瓦がそのままむき出しに。


重ねた歴史を感じます。ゆりの花のシャンデリアも素晴らしい。
3階から順に下へ降りながら観てゆくのですが、最初は洋画を描いていた頃。
この辺りはどうもピンときません。
そして下の階へ来て、その数に圧巻。
明治39年頃刊行した、「大日本魚類画集」の一枚一枚が魅せてくれました。

この魚たちの緻密で繊細で柔らかなタッチは私のハートにガツンときましたね。
単なる図鑑とはひと味違う、趣のある構図、背景に施された海草やサンゴ、
動きのある魚のいろんな側面、まるで私の周りをクルクルと泳ぎ回って
いるかのような錯覚に。
そして驚くべきことはこれらは全て木版画、200回度手刷りを重ねてやっと
1枚完成するという気が遠くなるような工程なのです。
色使いも鮮明で美しいですよね。